おやつは食事の一環

「おやつ」と聞くと「健康のためには我慢しなくてはいけない甘いもの」という方が強いですが、幼児にとっては別の重要な意味があります。
子供が1日に必要とするエネルギーは1歳で900~950kcalです。これを3食で補えればよいのですが、子供の消化器官は未発達で、3回の食事で必要な栄養を全て摂取することは出来ません。しかも時間に合わせて食欲がわくような生活リズムもまだできていないため、食事量にもムラが生まれます。
そのような不安定さを補うために、子供にとって「おやつ」でエネルギーや栄養素を補うことは重要です。子供にとっておやつは「悪いもの」ではなく、食事の延長線上と考えられています。
おやつの栄養
おやつとして何を選ぶかは年齢によっても異なってきますが、基本的におやつは幼児期に不足しがちなエネルギーとなる炭水化物を中心に取り入れると良いとされています。ただ、炭水化物だけでは栄養価が偏りがちになるため、そこにビタミンやミネラル・食繊繊維が採れるような工夫を加えていきましょう。
例えば、とろろ昆布で巻いたおにぎりやふかし芋、野菜を加えたおやきや野菜を練り込んだ蒸しケーキ、手作りのプリンなど、1日の栄養素を考え果物や野菜類、たんぱく質などを取り入れるのも有効です。
他にもおにぎりに海苔を巻いたり、ホットケーキに摩り下ろしたニンジンを加えたりして多くの栄養を摂れるよう工夫してみましょう。
市販のスナックや菓子パン、菓子類は手軽でついつい与えがちですが、これらには糖分や脂質、塩分や添加物などが非常に多く含まれています。そのため幼児期の栄養摂取目的のおやつとしては適切ではなく、常食していると大幅なカロリーオーバーとなり肥満へと繋がっていく可能性が高くなります。
幼児期には特に、出来るだけ手作りのおやつを与えるようにし、市販の物はたまに利用する程度に考えておきましょう。
お勧めのおやつは下記の通りになります。
- 1~1歳半:バナナ、ヨーグルト、蒸しパンなど(口の中ですり潰しやすい物を選びましょう)
- 1歳半~2歳:ふかし芋、サンドイッチ、ホットケーキなど(エネルギーになりやすい物を徐々に増やしていきましょう)
- 3~5歳:おにぎり、お好み焼き、ホットドックなど(運動量に応じて腹持ちの良い食べ物を選びましょう)
時間を決めて与える

幼児期のおやつの必要性を理解していただきましたが、近年ぐずる子供をあやすためにおやつを与えている親が増え、幼児期の栄養摂取や心の成長という面で問題となっています。確かに2歳前後まではぐずって中々泣き止まず、やむなくおやつを与えて慰めたりしますが、あまり多用することは推奨できません。
「泣いたらおやつがもらえる」というように記憶されてしまうことも好ましくなく、心の成長にも影響を与えてしまいます。また、おやつも生活リズムを整える食事として、決まった時間に与えることも大切な要素です。
目安としては食事から最低2時間ほど空けるのがちょうど良いでしょう。1~2歳までの間は午前と午後におやつの時間をつくることで、食事を行う機会を増やすことができます。3~5歳では集団生活を行うようになるため、おやつは午後だけにするなど成長に合わせて変化させていくようにしましょう。