幼児食の定義

赤ん坊が初めて口にする食事は授乳ですが、母乳だけでは得られない栄養もあるため、いつまでもそのままでいることは出来ません。そのために赤ん坊が普通の食事を行えるために行う食事、幼児食を食べる時期があります。
幼児食とは『離乳食完了期前後の1歳半から就学前の5,6歳までの間に食べる子供用の食事』を指します。
まだ消化器官が発達していないことや歯が生えそろっていないことなど様々な要因によって、子供は大人と同じように食事することができません。なので子供の「食べる力」に合わせて調理法を変化させる必要があります。
授乳を行いながら食事に慣れさせるための離乳食は、歯がない0歳児でも飲み込めるように、ドロドロとしたものが中心です。これはただ飲み込みやすいようにしているだけでなく、口に含んで唾液と絡ませて胃へと移動させる、疑似的な「咀嚼」を行わせるためでもあります。
そして成長するごとに歯が少しずつ生えてくると、「噛む」ことを学ばせていく必要があります。この噛む行為を学ぶための食事として野菜スティックなどがあります。野菜スティックなどは、成長過程により茹で時間を短くすることで、より「噛む」という行為をしっかりと行なうように食育することができます。
幼児食の役割
幼児食には主に3つの役割が備わっています。それぞれの役割をちゃんと理解し、それらが備わっているか確かめながら幼児食を考えていきましょう。
①成長に必要な栄養を摂り、健康な体を作る
赤ん坊から子供へと体が急激に成長する大事な時期は、食事できちんとエネルギーと栄養を摂る必要があります。例として必要なエネルギー量を示すと1~2歳の男子で1日950kcal(女子は900kcal)、3~5歳では1300kcal(女子は1250kcal)になります。
また、エネルギーだけではなく体を作るために必要な5つの栄養素(たんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル)を含むよう、栄養バランスを考慮する必要があります。

そのため幼児食を作る際には、普通の食事よりも気を使って栄養バランスを考えて献立を作るようにしましょう。
②食事という体験を通して、味覚や咀嚼力を養う
人間は元々、「酸っぱい物」や「苦い物」は本能的に「腐敗」や「毒」を感じてしまうため、苦手に感じる人も多くいます。まだ味覚や食べ物について学習しきれていない子供の場合はなおさらです。
しかし多くの食体験を通過することで酸味や苦味のおいしさを理解していき、新しい味に挑戦することが可能になります。これは成長するごとに感じ方が変わって来るので、短絡的に好き嫌いを判断せず、長い目で理解させていくようにしましょう。
また、咀嚼は様々なホルモン分泌を促し、脳内の血流を活性化させます。
現代では精製された白米や柔らかいパンなど、噛む事が必要ない食事が好まれ、その結果咀嚼回数は昔と比べて激減していると指摘されていますが、咀嚼には消化を助ける以外にも先に挙げた様々な働きがあることをしっかりと伝え、噛むことができる食事を工夫することも大切です。
③自分で食事が出来る楽しさを味わう
授乳などで食事をすることを覚えても、食事をするタイミングを覚える事はまた別です。なので決まった時間に食事をとるよう、生活リズムを整える必要がありますが、子供の頃は特に体調や気分によってムラが生じてしまいます。
そのため安定して食事を摂ってもらうためにお気に入りの食器を使ったり、アニメキャラの顔を模した盛り付けにするなど、創意工夫を用いて食事に興味を持ってもらう必要があります。
こうして何かしらのきっかけを作り、食事に慣れさせていきましょう。
以上のような幼児食の役割をしっかりと理解した上で、具体的なレシピなどを学ぶことで、より知識として定着していきます。意外にご存じない方が多いのですが、しっかりと理解しておきましょう。