Lesson1-1 幼児食の基本 心の発達

初めての食事

子供、特に赤ん坊は生まれて間もない事もあって体がまだ十分に発達していません。それは見た目、筋肉だけの話ではなく、内臓、消化器官も同じです。今までお母さんのお腹の中で栄養をもらっていたのですから、すぐに自分で直接栄養を摂り入れることはできません。

なので赤ん坊が初めて口にする食事はお母さんのおっぱい、母乳です。

まだ外の世界に慣れていない赤ん坊の為に、体が十分成長するまでは授乳で生活を送ってもらいます。これは食事を行う為だけではなく、親からの温かな受け入れと安心感を得るための行為でもあり、赤ん坊はお腹だけでなく心も満たされていきます。

この感覚が育まれることで母親への信頼感が生まれ、口に物を入れる、食事をする感覚を育んでいきます。

しかしこれは母親が慈愛の感情を持ち、子供が安心して食事をとる事が前提になります。逆に母親が焦りや苛立ちなどの感覚を持って行うとその感情が子供にも伝わって行き、食事が楽しいものではないと認識してしまいます。

感受性の高い時期にこのような認識を持ってしまうと、その考えを変えるのは困難となり、成長していくほどにその難易度は上がっていきます。そのため食事は良い事、楽しい事だと認識させるためにも、母親が子供を安心させることが非常に重要となります。

気分の良い食事

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赤ん坊の頃の授乳で食事が良い事だと認識してもらえたとしても、様々な要素でその気持ちは変動します。さらに感情のコントロールがまだできない子供の場合は、その現象が如実に表れます。

たとえばその日の気分によっても食事に対するモチベーションが変わってきますし、食事する場所、食器、作法など、様々な面でも心に大きな影響を与えます。

この感情の起伏を安定させるためにも、毎日同じ味にならないようレパートリーを増やす、食事する場所や座席を決めておく、子供用の食器を揃える、他人に迷惑をかけない作法を学ばせるなど、食事に対する教育という面で必要な要素は多くあります。そしてこれらを全て成し遂げるのは極めて困難な道でもあります。

ですがこれらを1つずつ改善していき、子供自身が成長の過程で学習していくことにより、子供も自分に合った食事や好み、作法を身に付けていきます。これらはすぐに習得することは出来ず、長い年月をかけて学習していくこととなります。そのため親にとって大切なことは、焦らず、温かい心と心の余裕を持つことです。長い目で子供の成長を見守りながら教えていきましょう。

『口』と『心』の繋がり

食事を『楽しい事』と認識することは重要なことですが、ある事との差別化を行わなければなりません。それは『遊ぶ』ことです。子供にとってはどちらも楽しいことであり、食事中に食べ物で遊んだり、おもちゃを口の中に入れて食べようとするなど2つの行為を混ぜて行ってしまいます。

どちらも子供にとっては重要な仕事なのですが、これら2つの混同は危険が伴う場合もあるため、注意をして差別化を行わなければなりません。その上で食事のマナーを学習していき、遊びで心を解放していきます。

また、心が不安定な時期には過食や少食、指しゃぶり、爪噛みなど、口に基づく癖が現れて来ます。これらの癖には心の状態が現れていることを認識して逐一心掛け、子供の心のケアも合わせて行っていきましょう。